私の夫は単身赴任中。
同居していた時も、仕事で家を空けることが多かったです。
若いとき(20代から30代後半まで)は、平日は子どもたちが起きる6時過ぎには出勤し、子どもたちが寝た後22時くらいに帰宅していました。
土日祝日の勤務もありますが、休みにはお付き合いのゴルフにも行っていました。
出張も多く、毎年のように2,3か月の出張に行っていました。
改めて書いてみると、すごいですね💦
超絶ブラック企業にお勤めのようです😅
ある程度の年齢になったからか、時代の流れなのか、少しずつ出勤の時間は遅くなり、帰宅時間は早くなりました。
それでも、平日に子供たちと一緒に、ご飯が食べられることは稀でしたが💦
家族での時間が少しとれるようになってきたなぁ、と思ったら単身赴任。
子どもたち3人とも小学生の時でした。
私の覚悟
新婚の時に、社宅の先輩奥様からアドバイスをいただきました。
「ご主人のことは、最初から頼らないこと。ご主人のことを当てにして、急な仕事で当てが外れたら腹が立つでしょ。」
このアドバイス、強く心に刻まれました。
なぜか分かりませんが、素直に「肝に銘じよう」と思いました。
私も夫と同業者だったので、仕事の理解はしているつもりです。
私はいわゆる「昭和のおっさん」的な性格で、”飲みニケーション”や”つきあい”は大事だし、『参加するべし!』という考えを持っていたので、夫に「誘われたら断らずに行っておいで!」と言っていました。
今は古い考えということは承知しています。
子どもから見た不在宅父
長男が2歳ごろの話。
長男にお菓子か、本か、おもちゃだったのか、覚えていませんが、なにかを買い与えました。
そうしたら彼が「これ、お母さんから買ってもらった~」と誰かに言ったのです。誰に言ったのかも覚えていませんが…。
その時、私は「ん?」と違和感を感じて「お母さんから買ってもらったの?」と傍からすると変な質問を彼にしてしまいました。
要は、私が「買う」という行動をしたけれど、買うためのお金はお父さんが働いて得たお金、ということを理解しているのかな、と思ったのです。
その後ゆっくり話をしてみると、彼はお父さんが働いている、ということについて、何も知りませんでした。
今思えば、教えていないから知らないのは当たり前かもしれませんが、当時はそのくらい分かっているだろう、とも思わないくらいのことだったので、本当に驚きました。
笑い話でたまに聞く、「お父さんは『たまに家に来る人』」と思っていたのかもしれません。
私自身が楽になるために
息子がお父さんのことをあまり知らない、という現実を目の当たりにして、これからどう子育てをしていこうか、当時の私は真剣に考えました。
3人子どもができたらいいな、とも思っていたので、このワンオペ育児で(ワンオペという言葉は当時はまだありませんでしたが)家族みんなで楽しく成長していくにはどうすればよいか、本気で考えました。
逆に考えて、私が1番受け入れがたい家族を想像してみると、
・子どもたちが夫によそよそしい
・子どもたちが夫になつかず、夫が家にいても私にばかりくっついてくる
ということは、
夫が家にいるときは、子どもたちが夫にばかりくっついて、私が自分の時間が持てるようにしたい、私が楽になれるように、子どもたちを”お父さん大好きっ子”に育てることを軸に行動しよう、と決めました。
そして、そのためには私の言動がカギになる、と思いました。
子どもたちが、夫のことを身近に感じていなければ、たまに家にいるときによそよそしくなる。
ましてや、子どもの前で夫の悪口を言ったり、私の味方につけるようなことをしたら、子どもたちが夫と距離を置いて、私から離れなくなる→結局夫がいても、私がひとりで育児をしなきゃならなくなります。
夫がいるときに、わたしが子どもから解放されて自分の時間が持てるようにするには”お父さん大好きな子どもたち”をつくればよいのです。
「不在宅父or単身赴任父」を、身近な存在にする私の行動
夫に対して、「もっと家族との時間を作って。」という方法を考えがちですが、それは『夫』と『夫の職場』という、相手を動かすことなので、それはここでは置いておいて。
『私』が子育てをする上で、家庭に不在がちな夫を、身近な存在にするためにした行動をまとめます。
夫と子どもの触れ合う時間が少ないのなら、わたしが意識して「お父さん」の存在をアピールする!
わが家の親の役割を教える
「ウチの場合は、お父さんが家族が生活をするお金を得るために仕事に行っている、お母さんが家事をしたり子どもの世話をするために家にいる」、ということを教えました。
息子は、本当に何も知らなかったので、伝えるのが難しかったです。
しかし、彼はそれまで考えることのなかった、家の外でのお父さんの世界を知って驚き、私もそんな彼の反応が予想外で、印象に残るお互いの学びとなりました。
父親の仕事を教える
お父さんが具体的にどんな仕事をしているか教えました。
私が元同業者ということもあり、具体的に話しました。
家から夫の職場は近かったので、「あそこで今お仕事してるんだよ。」とたまに近くまで行ったりもしました。
家族に仕事を理解してもらうために、家族見学会を開催したり、個別でも見学を勧めている職場がけっこうあります。
わが家も毎年行っていました。
単身赴任が始まってからは、子どもも部活などで忙しくなり、毎年とはいきませんが、旅行もかねて何度か職場見学させてもらっています。
子どもたちにとっては良い思い出になっています。
夫の悪口、愚痴を子どもに言わない
子どもたちが小さいころは、わたしも毎日くたくたでした。
夫は子どもが寝ている間に帰宅、出勤なうえに、土曜も仕事、で、日曜はゴルフ、なんて言われたら、そりゃあ愚痴も言いたくなります。
「お父さん、いつもいないね。」「家族よりゴルフが大事なのかな。」って、言いたくなったことも何度もありましたが、ぐっとこらえました。
(こらえたつもり。何度か漏れ出たかもしれないけど…😓)
父親は「かっこいい」「すごい」と教え込む
愚痴が、のど元まで出かかったその時に、ぐっとこらえられない場合もあります。
そのときは、言葉を変換します。
「お父さん、私たちのためにいつも働いてくれてかっこいいね。」「毎日すごいね。」と。
はい、嫌みです😓
わたしにとっては嫌みとして出した言葉ですが、子どもは素直です。
「本当だね、ぼくのお父さんかっこいいね。」なんて言うんです。
なんて素直❤
息子の言葉を聞くと、嫌みを言ってた自分を反省し、改めてもう一度言葉どおり「かっこいいよね~。」と言っていました。
愚痴の言葉変換の時だけでなく、日常的に意識して「お父さんかっこいい。」とよく口に出すようにしていました。
夫婦喧嘩をした時に子どもを味方につけない
たまには夫婦喧嘩をすることもありますが、絶対に子どもを味方につけない、と決めています。
どんなに腹が立っても、夫の考えに納得がいかなくても、「お父さんの考え違うよね。」と子どもに同意を求めたり、「お父さんが分かってくれないから、もういいや。〇〇(子ども)お母さんと出かけよう。」と子どもを物理的にお父さんから距離をとり、自分に近づける、ということを絶対にしないように気を付けました。
そもそも、日常的に私とばかり過ごし、夫とふれあう時間が少ないということは、なにもなくても私の味方になりがちです。
そこで私が味方につけるような行動をとると、「自分はお母さんの味方!」という意識ができ、その結果「お父さんは敵!」という思考にならないように、という思いからです。
父親のおやつ、ご飯を取っておく
これは先輩ママである、私の姉から教えてもらったことです。
「お父さんが働いている、ということを息子は何も知らなかった」というショッキングな出来事を姉に話した際、「おやつを彼1人分どうぞ、ってあげてない?」って言われました。
「これからは、目の前でおやつを取り分けて、『これはお父さんの分、お仕事頑張ってくれているから取っておこう。』ってやってみて。」と。
このアドバイス、目からうろこでした。
それからは、夕食も取り分けるときに「これはお父さんの分ね。」と付け加えるようにしました。
それまで、何も言っていなかったので、もしかしたらお父さんの分の食事を取ってあることを知らなかったかもしれません。
とにかく、「今仕事を頑張っているお父さん」に意識を向けるようにしました。
子どもから直接お父さんに相談、報告
例えば、子どもが習い事をしたいと言ったときは、私も話を聞きますが、「お父さんにも相談して。」というようにしています。
私ひとりが決定権を持っている、と思われないようにするためです。
夫は子どもが「やりたい」と思ったことは、「自分で決めたんだったら、頑張ってやりなさい。」と言う、と分かっていますが、あえて、子どもたちにはそうさせています。
子どもたちが習い事の道具や、服などを購入したときも、夫に報告して、「ありがとう」と言っています。
まとめ
子どもたちも、中学生高校生と成長し、夫の単身赴任も5年を超え、ほぼワンオペ育児でこれまで過ごしてきましたが、子どもはお父さんのことが大好きで、ずっと身近に感じているようです。
私と子どもの意見が食い違ったときに、「お父さんに相談する!」と子どもが夫に助けを求めて電話することもあります。
きょうだいげんかをして、壁に穴をあけたときも(けっこうわが家、激しいです💦私は「成長してる!許容範囲!」と思っていますが)落ち着いてから「お父さんに報告します。」と自ら連絡しています。
子育てでストレスフルなときに、家にいない夫の愚痴を言いたくなることも多々ありましたが、ぐっとこらえて今の幸せな家庭がある、と思っています。
(誰か)が子どもたちと接する時間があまりないと、その(誰か)のイメージは、いつも子どもたちと一緒にいる人『私』が作る、と私は考えています。
だったら、悪いイメージより良いイメージを作ってあげたいですね。
そして、わたしが夫の愚痴を言わないように我慢していると夫も子どもの前で私のことを悪く言うことがありません。
(夫は、「自分が言わないように我慢しているから、わたしも言わない」と、お互いに同じように思っているかもしれませんが(笑))
子どもが小さいころは、本当に大変で、腹が立つことも多かったのですが、
あの時我慢したことによって、もう少しで子どもたちが親離れをするとき今、夫婦仲は良好です。
今のところ、老後も仲良く暮らしていけそう、と思っています。
私が考えてきたこと、行動してきたことが、誰かのお役に立てるとうれしいです♪