体内記憶
『体内記憶』とは、子どもがお母さんのお腹にいた時の記憶のことをいいます。
私は、長男を生んだ時に初めて「体内記憶」という言葉を助産師さんから教えていただきました。
「赤ちゃんとコミュニケーションが取れるようになってきたときに、お母さんのおなかの中のことや生まれてきた時のことを聞いてみてください。覚えているお子さんってけっこういるんですよ。うす暗い環境で抱っこしながらやさしく聞いてみるといいですよ。」と。
そのことを覚えていた私は、子どもがおしゃべりするようになる2歳ごろから何度か聞きました。
長男の場合
お母さんのおなかの中にいたときのこと覚えてる?
「おぼえてるよ!」と、当たり前のように言いました。
おなかの中はどんなだった?
「赤かった。」
おなかの中で何してたの?
「長いブランコがあったから、ブランコで遊んでた。」
ブランコってへその緒のことじゃない?!本当に覚えているのかも!と思った私はいろいろなことを聞きました。
- おなかがすいたときは、お姉ちゃんに『おなかすいた!』っていうとお姉ちゃんがブランコからご飯をくれた
- お姉ちゃんのことはお母さんのおなかの中に入る前から知っている。
- どのお母さんの子になるか、雲みたいな龍みたいなものに乗って、高いところから見て回った。そのときはお姉ちゃんとお兄ちゃんがいっしょにいてくれた。
作り話ではないような話しぶり、時期を開けて何度聞いてもぶれない答え。
助産師さんから聞いていたものの、とても驚きました。
そして1番うれしかったのが、
「どのお母さんのところに行くか見て回ってた時に、お母さんが笑ってたんよ。だから『笑っている、このお母さんの所に行く』って決めて来た。」
と言ってくれたこと。
わたしを選んで生まれてきてくれた!
とてもうれしく、期待に応えるように育てなきゃ、と気が引き締まる思いもしました。
受精記憶
なんと、長子は受精したときの記憶もありました。
4歳ごろだったと思います。
NHKの『ダーヴィンが来た!』を見ていた時でした。
「おかあさん、テレビがちがうこと言ってるよ。」
番組では、恐竜をとりあげていました。
「『恐竜は人間と違って、たまごから生まれます』だって。人間もたまごから生まれるのにね。」
「いやいや、人間はたまごから、じゃないよ」
「だって、ぼく、たまごからうまれたじゃん! ぼく以外にも、ほかにいっぱいいて、競争してたまごに行ったもん。
おねえちゃんが、がんばれって応援してくれて、たまごのところに連れて行ってくれた。
たまごに入ったら、おねえちゃんが「カギをかけて」っていって、ぼくは急いでかぎをかけたんだ。
だからぼくは、たまごからうまれた。」
生まれたときの記憶
「生まれるときは、すっごくきつかった。こうやって出てきたんだよ。」
と、身体を丸めて頭からゆっくり回転する動きをしたときも驚きました。
二男の場合
「お母さんのおなかの中にいた時のこと覚えてる?」
「覚えてな~い」
なんどか聞いてみましたが、全く記憶にないようです。
長男の時に興味深い話をたくさん聞けたので期待していたのですが、みんなが記憶を思っているということではない、ということが分かりました。
末子の場合
「お母さんのおなかの中にいた時のこと覚えてる?」
「おなかの中じゃないけど、その前のことなら覚えてるよ」
これまた興味深い話!と食いつき気味の私。
「お兄ちゃんたちとわたしで、だれが1番に生まれるかじゃんけんをしたよ。
上のお兄ちゃんが勝ったから、1番に生まれたんだよ。」
じゃ、下の兄ちゃんとあなたは?
3人ともじゃんけんの順なの?
あなたは1番負けたの?
なんどか聞いたけれど、それはよく分からないようでした。
とにかく、上のお兄ちゃんは3人のじゃんけんで1番勝ったから1番に生まれたということです。
3者3様で興味深い!
あたり前ですが、3人とも違っておもしろい!
とくに、長男はいろんなことを話してくれて、興味深かったです。
1,2歳のお子さんがいらっしゃる方、興味があったら、タイミングをみて
聞いてみてはいかがでしょうか。
うす暗いところで、だっこして、ゆっくりしゃべるのがおすすめです。