こんにちは。
中学生、高校生あわせて3人の子持ちの母、マリです。
最近炎上があり、いろんな人の意見が目や耳に入ってくる「生活保護」。
炎上の元となった発信から1週間たっても、まだ収まらない(というかいろんな意見がどんどん出てきている)ので、わたしも毎日「生活保護」について、つい考えてしまいます。
幼少期に形成された「生活保護」のイメージ
実は、わたしが持つ「生活保護」のイメージは、「よくないもの」。
なぜなら、わたしの父が「生活保護」についてよく言ってなかったから。
それだけの理由。
本当にそれだけの理由で、わたしの中の「生活保護」のイメージは「よくないもの」だったんです。
父がどんなふうに言っていたか、具体的に覚えていることは何もないのに、幼心に「生活保護を受けることはよくないことなんだ。」と思い、それが今もわたしの中に残っています。
生活保護の不正受給が話題に
2012年ごろだったと思います。
生活保護の不正受給が話題になりました。
この時、「不正受給の実態」ばかりがクローズアップされて報道されていたので、「生活保護=不正受給」というイメージを持った人も多いと思います。
私もその一人。
もともと父親の影響から「生活保護」によくないイメージを持っていたのに、さらに「不正受給」が悪いこととしてインプットされました。
自分が不幸にも働けないような状況になったとしても、わたしは生活保護に頼らず、根性で生き抜いてやる!
と思っていました。
しかし一方で、「不正受給がクローズアップされるせいで、本当に生活保護が必要な人が申請をせずに最悪な事態に…。」というニュースも目にするようになり、気になって調べてみました。
「生活保護」について知る
中学社会で習った覚えがありますね!
不幸にも何らかの問題があり、最低限度の生活を営むことができない場合、すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利があるので、「生活保護」という制度があるのです。
「生活保護制度」は、よくないものなんかではない、良いものなんです!
日本人は、「人様に迷惑をかけないように生きることが美」という精神があるからでしょうか。
諸外国よりも、生活保護の利用率が低いです。
日本の生活保護利用率は2011年度で1.6%。
ドイツは9.7%、フランスは5.7%。
そして、メディアで大々的に取り上げられていた不正受給ですが、実は不正受給の割合は生活保護全体の0.4%程度だそうです。
わたしたちは、ネガティブで刺激的なニュースが目や耳に入りやすく、「悪いことが広がっている」と思い込んでしまう傾向にあります。
きちんと「生活保護」について学び、データを見て考えれば、生活保護がいかに素晴らしい制度なのかを理解し、必要な時には堂々と利用する、ということができます。
きちんと知ること、そして自分の頭で考えることはとても大事。
もし自分が、と考えてみる
もし私と夫が働けないことになり、3人の子どもをかかえての生活が立ち行かなくなったら、と考えてみます。
わたしは自分の頭で考えて、「生活保護制度は素晴らしい制度だ」」と分かっています。
分かっていますが、幼少期の父の考えが心のどっかにひっかかっていて、「まだ頑張れる、もう少し自分の力でやってみる」と制度を利用できる状況にあっても、すぐには利用したくない、という気持ちが働いてしまうような気がします。
そして、もし制度を利用せずに、実家の両親に相談したら、と考えると恐ろしい結末を迎えることが想像できます。
父の考えが昔と変わっていないのであれば、「生活保護に頼りなさい」と言うことはないでしょう。
その代わりに、年金暮らしの両親がわたしたちを支援するために生活を切り詰め、夏の暑い日にクーラーを使わず、冬の寒い日に暖房を使わず、食も減らし…。
こういう痛ましい出来事、ニュースでみかけることありませんか。
わたしの心の奥深くにある「生活保護は利用したくない」は消し去ることはできませんが、頭で考えた「適切に利用すべき」は念頭におかなければならない
不正受給が話題になっていた10年ほど前にこの結論を出していました。
今回の炎上でわたしが行動したこと
今回、「生活保護」について炎上があった時に、10年ほど前にわたしが考えたことを思い出しました。
その考えは今も変わっていないな、と思いながら、ふと、「幼いころに父から影響を受けたことは深く私の中に根付いている」と認識しました。
そして、「今、子どもたちに生活保護の制度を教える良いチャンスだ!」と思い子どもたちに伝えました。
・憲法により、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活をする権利がある。
・その権利を守るために、「生活保護」という制度がある。
・制度の不正利用や、利用者に対してよく思わない人たちの意見もあるが、母(私)は必要な時は利用するつもりだし、君たちもこの制度があることを覚えておくこと。困った時はまず家族に相談!だけどね。
わたしが父の考えをずっと覚えているように、子どもたちもわたしの考えをふと思い出すことがあるかもしれません。
いつ、どんな時にわたしの言葉が彼らに影響を及ぼすか分からないからこそ、勉強をして、良いことを伝えていけたら、と思い行動につなげました。
あと、「ヒトはネガティブで刺激的なニュースにひっぱられる」ということも。
これからも、日々勉強してよい影響を与えられるようにしていこうと思います。