【Humankind】「人間の本質は善である」ということが嬉しい

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こんにちは、マリです。
久しぶりに上下と分かれている、わたしにとっては大作である本を読みました。

Humankind 希望の歴史
人類が善き未来をつくるための18章
            ルトガー・ブレグマン

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上・下の2冊を横に並べると「Humankind」という題名ができあがる、この表紙がけっこう好き。

内容ですが、
・人間の行動を悲観する題材になることが多い「戦争」の実際の現場ではどのような行動があったのか。
・「スタンフォード監獄実験」 人は、看守役、囚人役とに分かれて演じていると、自然とその役柄のようにふるまうようになりさらにはその行動がエスカレートするという実験の結果は本当なのか

など人間は「悪」であるという証明として有名なことが、次々と「本当は善であった」と明らかになっていく18章からなっています。

スタンフォード監獄実験は知っていたものの、ほかは基礎知識がないものが多く「今まで一般的に考えられていたいくつかの事実」でもわたしは基礎知識がないものをググりながら読み進めていったので、読むのにけっこう時間と体力がいりました。

基礎知識がある方だったら、「これ、今まで事実だと思っていたものが違っていたということ?」「こんな証言をしている人がいるんだ!」と自身の知識をアップデートしながら読み進めることになるので2倍楽しめる本だと思います。

私が一番興味深く読んだ章は、「子どもたちが無人島で生活することになったら、どのような行動をとるか」というもの。

あるベストセラー本の中では、子どもたちは自分たちで決めた約束事を守らなくなり、団結することができず死んでいくものが出てくる、という内容で書かれているという。

しかし筆者は実際に無人島に子どもしかいないとき、彼らはどう過ごすのだろうかと疑問に思い実際にそのようなことが起きたことがないかを探し始めます。
そして、実際に6人の少年たちだけで無人島に漂流してしまい、そこで1年以上を過ごしたという本人に話を聞くことができたのです!

ルトガー・ブレグマンさん、すごい!!

わたしは「子どもたちは仲たがいをして悲惨な時間を過ごす」ベストセラー本を読んだことはないのですが、子を持つ親として、そして数回の子を伴う引っ越しを経験して「子どもの持つポジティブなパワー」に何度も驚かされてきたので、子どもたちが仲たがいをして死に至るまでになる、ということには懐疑的で「そんなことはないのでは?」とブレグマンさんと同じように思いながら読み進めました。

わたしが知る現実では子ども同士は初対面でもすぐに仲良くなります。30分もすれば何年も友達でいたような仲良しになります。そして、問題もすぐに起きます。
問題が起きたとき、けんかをして時には泣いたり泣かせたりするけれど、そのうち自分たちでルールを作りよりよく過ごそうと試行錯誤します。

こんなパワーを子どもたちは持っているのです。

実際に6人の少年だけで漂流し1年以上過ごした彼らのうちの1人に会うことができ、彼らは協力し合って菜園を作り、楽器を作って励ましあい、喧嘩をしたりけがをすることはあっても健康的に過ごすことができていたという証言を得ました。

こんな美しい現実に起きたことが、なぜ人々に伝わっていないのか。

わたしはこのような話は大好きなので、こんな話を読みたいし聞きたいと思っています。

なぜ広まっていないのか。

結局、このような話は視聴率が取れない。ネガティブなものほど拡散され発信者は稼ぐことができるのです。

陰謀論なんていうのは、いい例ですね。

SNSが発達した最近ではそれが顕著になり、ネットで目にするニュースはネガティブなものがなんと多いことか!

でも、現実社会をよく見てみてください。

転んだおばあちゃんに気づいた子どもたちは駆け寄り手を貸し、物を落としたことに気づかず去っていく人には「落としましたよ!」と拾って追いかける。

人間の本質は善なのです。

そもそもわたしは「性善説」を信じています。

自分のことを「悪」だと思って接してくる人より、「善」だと思って接してくる人の方がこちらも心を開きやすいですよね。

「善」だと思う人が多くなれば、社会にも「善」が増えると思うのです。

この本を読んで、今まで思っていたよりも実際には「善」が多いということを知りました。

読み進めるほどに「本来人間は善であるのだ」と嬉しい気持ちになりました。

基礎知識がないわたしにはちょっと難しかったけれど、読み進めるにつれ気分が良くなる1冊でした。

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